「海でも行くか」
言い出したのは、めずらしく父だった。
車の中は、昔ばなしばかり。
わたしの知らない、わたしの話。
泳ぐわけでもなく、三人で、
ずっと海を見ていた。
「また来ような」
帰りの車で、母は眠っていた。
夕焼けが、ずっと後ろからついてきた。
お母さん。
あの日の海は、いまも
ちゃんと、ここにあります。
また、行こうね。
このページは、同じ記憶を「一本のフィルム」として仕立てた架空の制作例です。
写真が主役の記憶、Memory Filmと組み合わせる贈り物に向いた形です。